実績紹介 塩分除去に
最適な逆浸透膜
(RO膜)で
浸出水を再利用

事業名
被覆型一般廃棄物最終処分場浸出水処理施設建設工事
事業区分
最終処分場浸出水処理施設
発 注 者
南部広域行政組合
請負者
水道機工株式会社
事業期間
2017年2月28日~2018年10月31日
施設能力
28㎥/日
事業方式
デザインビルド方式

南部広域行政組合様の被覆型一般廃棄物最終処分場『美らグリーン南城』に併設する浸出水処理施設建設工事を担当しました。
『美らグリーン南城』は、沖縄本島で初めてとなる被覆型一般廃棄物最終処分場で、南部広域行政組合様のもと、沖縄県南城市に建設されました。弊社は最終処分場からから排出される浸出水を処理する浸出水処理施設の建設を請け負いました。

散水で廃棄物を安定化

最終処分場に埋められる焼却灰には有機物だけでなく、各種塩類、カルシウム分などの環境影響を与える汚濁物質が含まれており、そのままにしておくとその土地に滞留してしまいます。それらの汚濁物質等を長年かけて洗い流し、将来的には公園やテニスコートにするなどして、次の世代が安全に使える土地に戻すことが求められています。
屋根のない屋外型の処分場では、雨水によって廃棄物が洗浄されます。今回の『美らグリーン南城』のような屋根のある被覆型処分場の場合、一定の水量を一定のペースで人工的に散水することで、焼却灰などを無害化していきます。いずれにしても「浸出水」と呼ばれる汚濁物質を含んだ水が排出されるので、周辺環境を守るために、最終処分場には浸出水処理施設の設置が必要となります。

浸出水を再利用するクローズドシステム型施設

今回のような最終処分場では、処分場から排出された浸出水を併設の処理施設で綺麗に浄水し、再び散水用として使用します。浸出水を一切外部へ放流することなく施設内で循環させることから、「クローズドシステム型」と呼ばれています。
クローズドシステム型処分場の場合、屋根のない処分場と比較して浸出水の量は少ないのですが、汚濁物質の濃度が高くなる傾向があります。そのため、オープン型とクローズドシステム型では汚水処理のフローがまったく異なる場合が多いので、そのフローに合わせたシステムを設計・納品していきます。
また、浸出水の特徴として、非常に腐食性が高いことが挙げられます。そのため使用する機器や配管の腐食対策が必要です。今回は近くに海があることもあり、より設備全体の腐食対策が重要でした。

塩分除去に効果的な逆浸透膜法

浸出水の処理には、凝集沈殿、砂ろ過・活性炭吸着等の物理化学的処理、生物化学的処理などさまざまな方法があり、原水の水量や汚濁物質の種類・濃度、要求される処理水質等によって処理フローを決定します。本案件はクローズドシステム型処分場ということで、塩類除去の工程が必要でした。いくつかある脱塩プロセスの中から、今回は逆浸透膜(RO膜)装置を採用しました。
逆浸透膜法の廃水処理過程では、綺麗な水ができる一方で、汚濁濃度がより濃くなった濃縮水が生成されます。濃縮水は施設内で乾燥固化処理を行い、できるだけ少量の乾燥固化物にしてから外部搬出されます。

グループ会社で運転管理も

今回のプロジェクトでは、当初はお客様自身で運転やメンテナンスについて検討されていましたが、弊社のグループ会社の株式会社水機テクノスが設備の運転管理を担当することになりました。浸出水処理施設のような専門性の高い施設でも、設計施工だけでなく、その後も総合的な技術でサポートできるのが、私たち水道機工グループの強みです。

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