実績紹介 国内最大規模、
環境に配慮した
汚泥再生で
地域に貢献

事業名
大任町汚泥再生処理センター建設工事
事業区分
汚泥再生処理
し尿処理の水処理施設/資源化設備
発 注 者
大任町
請負者
水道機工株式会社
事業期間
2017年11月~2021年8月
施設能力
390kL/日
事業方式
デザインビルド方式

大任町汚泥再生処理センター(現:田川地区クリーンセンター)は、福岡県田川郡香春町、添田町、大任町、赤村、田川市、川崎町、糸田町、福智町の8市町村のし尿や汚泥等を収集して資源化する汚泥再生処理施設です。1日の処理能力は390kL/日と、国内でも最大規模の処理センターとなります。

循環型の汚泥再生施設へ

既存の3つの処理場が老朽化してきたところで、それを1つに統合して新設するのが今回のプロジェクトでした。し尿や汚泥を廃棄物として処理する従来のし尿処理施設ではなく、循環型のリサイクルに順応した再生処理センターを建設することになりました。3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進するための循環型社会形成推進交付金が平成17年に創設されてから、多くの自治体が従来のし尿処理施設から循環型の汚泥再生処理施設への切り替えに着手されています。統合した施設により効率的な処理を進め、長期にわたり適正かつ安定的に処理する体制を構築する動きが全国的に増えています。

前脱水処理プロセスの導入よるコンパクト化

複数ある水処理方式の内、本施設では「標準脱窒素処理方式」を採用しています。従来の標準脱窒素処理方式では、大量の水で希釈して汚濁濃度を下げて処理する必要がありましたが、今回は主処理設備に入る前に、前脱水処理プロセスを導入したのがポイントです。
前脱水処理を導入することで大幅な汚濁負荷の低減が可能となり、希釈水を使わずに水槽を小さくコンパクトに収めることができました。処理規模が大きいこの施設においては、水質の安定化がし易く維持管理においてのメリットもあります。
また、維持管理業務をサポートする上で、我々が独自に設定した指標を用い、一部自動化システムを導入しました。この先何十年も使っていただく施設なので、お客様の負担が少なく、安心して使い続けていただけるような工夫も大切です。

再生エネルギー・資源の地産地消

助燃剤と堆肥化の資源化設備を導入することで、これまで一般廃棄物としての処分や焼却処分するしかなかった汚泥を、地元で再利用できるようになりました。汚泥を脱水処理加工して作られた助燃剤は、ごみ焼却施設での助燃剤として有効利用されています。そして、脱水汚泥を発酵・有機物分解させた堆肥は、地元の農家さんたちに配布されています。

よりサスティナブルな社会を形成するため、有機性汚泥の可能性は昨今注目を集めている分野です。従来の工業的な側面から農業への広がりにより、汚泥再生事業は今後さらに広がるのではないでしょうか。

水処理エンジニアリングメーカーとして

処理能力390kL/日という国内最大規模の大型プロジェクトのため、従来の処理プロセスの系統を増やす必要があり、それに伴う検討事項や調整も増えたことが大変でした。今回は特別に3Dモデルを作成し、全体の設備の収まりやデザインなどを常に確認しながら、工事にも活用して進めることで、結果的にやり直しなども少なくスムーズに工事を進められました。また、工期中はコロナ禍でしたが、現場が密にならないよう調整をかけたり、早期の資材手配をおこなったりすることで、現場を止めることも、資材の納入がストップすることもなく、無事に納期通り完成させられたことも大きな成功だと思います。

今回のような大型プロジェクトもお客様に満足いただける形で納品ができました。弊社は水処理エンジニアリングメーカーとして、どのような規模の施設にも対応できる自信があります。

Contactお問い合わせ

当社企業活動に関することやプロジェクトのご相談や製品についてのご質問等、お気軽にお問い合わせください。

お電話でのお問い合わせ 03-3426-2131(代表電話)

  • 受付時間

    -

  • 休業日

    土・日曜日、祝祭日、
    年末年始休暇